社労士試験の学校・予備校の選び方
弁護士、公認会計士、税理士などと比べると難易度が低く、国家試験に通過しやすいと思われがちな社労士試験ですが、今では受験者数も多く大変な人気を誇っています。とはいえ、弁護士や会計士ほど難易度が高くないからといって、決して簡単な試験ではありません。近年の合格率は5%台〜7%台で推移しており、難易度は高い試験です。
しかも10科目という広範囲から出題され、総得点・科目得点ともに6〜7割前後の正答率でなければ合格を勝ち取ることができません。そのため、対策として800〜1,000時間前後の勉強量が必要とされています。これをモチベーションを維持しながら独学でやり切れる人は多くなく、できれば社労士試験の学校・予備校を利用して対策をしたほうが賢明といえるでしょう。だからこそ、社労士試験の学校・予備校の選び方が重要になるのです。
社労士試験の直近の合格率
予備校選びの前提として、まずは社労士試験の合格率の推移を押さえておきましょう。社会保険労務士試験オフィシャルサイト・厚生労働省の発表によると、直近の合格率は次のように推移しています。
- 第57回(令和7年度):合格率5.5%
- 第56回(令和6年度):合格率6.9%
- 第55回(令和5年度):合格率6.4%
- 第54回(令和4年度):合格率5.3%
過去10年の平均合格率はおよそ6.3%とされており、独学での合格には相応の覚悟が必要な水準といえます。合格率の詳しい推移は社労士試験の合格点・合格基準とは?でも解説しています。
社労士の学校・予備校を選ぶ際に見るべきポイント
- 講座内容とカリキュラム
受験対策に適した内容かどうかを確認しましょう。また、自分の学習ペースに合ったカリキュラムかどうかも重要です。 - 講師陣
講師の経験や実績を調べ、質の高い指導が受けられるかどうかを確認しましょう。受講生のフィードバックも参考になります。 - 受講料とコストパフォーマンス
予算内で最も効果的な受験対策ができるかどうかを比較検討しましょう。リーズナブルとされる10万円程度から学べる通信講座もありますが、安さだけでなく内容やサポートも考慮に入れることが重要です。 - サポート体制
受講生に対するサポートが充実しているか確認しましょう。個別相談や質問対応、追加指導が受けられるかどうかも重要なポイントです。 - 教材の質
教材がわかりやすく、効率的に学習できるかどうかを確認しましょう。最新の法改正や試験傾向が反映されているかどうかも必ずチェックしてください。 - 合格実績
予備校の合格実績を調べ、実績のある予備校を選ぶことが望ましいです。ただし、実績だけでなく自分に合った予備校かどうかも合わせて判断しましょう。 - 通学のしやすさ
自宅や職場から通いやすい場所にあるかどうかもチェックしましょう。オンライン講座が提供されている場合は、通学の必要がなく学習の継続がしやすくなります。 - 口コミ・評判
他の受講生からの評価や口コミを調べ、良い評判の予備校を選ぶことが望ましいです。 - 体験授業や説明会
体験授業や説明会に参加して、予備校の雰囲気や講師の指導方法を実際に確かめることができます。
タイプ別に見る予備校・通信講座の向き不向き
時間的余裕がありながらもモチベーション維持が難しいと感じる人は、自分を強制的に学習環境に置くために、通学型の予備校を選ぶという方法が有効です。一方、仕事や家事で忙しく決まった時間に通学するのが難しい人には、スキマ時間を活用できる通信講座が向いています。
いずれの学習方法を選ぶにしても、その講座や学校がどれだけ社労士資格の取得に力を入れているか、実績や合格者をどれだけ輩出しているかを調べることが欠かせません。できれば社労士試験に特化した講座で、実績・合格者を多く輩出している学校を選ぶことが大切です。
複数の予備校を比較検討するステップ
社労士の学校・予備校の比較や口コミ評価を参考にいくつか候補を絞り込み、パンフレットで詳細を確認し、可能であれば学校見学や説明会に参加して自分の目や耳で確かめることが大切です。
比較検討の際は、価格の安さだけで決めるのではなく、模擬試験の回数、法改正対応の頻度、質問対応のスピード、合格後のサポート(就職・転職支援や実務講習の紹介など)まで含めて総合的に判断することをおすすめします。各予備校・通信講座を横断的に比較したい方は社会保険労務士の予備校・通信講座おすすめランキングもあわせてご覧ください。
予備校・通信講座を利用するメリット
独学に比べて、予備校や通信講座を利用する最大のメリットは、合格から逆算されたカリキュラムに沿って効率よく学習を進められる点です。10科目という広範囲な出題範囲の中から、どこに重点を置いて学習すべきかを自分自身で判断するのは容易ではありませんが、実績のある予備校であれば、頻出分野や重要論点を踏まえた教材・講義が用意されています。
また、法改正への対応も独学では見落としがちなポイントです。予備校・通信講座では法改正情報がタイムリーに教材へ反映されるため、最新の情報を追いかける手間を省くことができます。加えて、質問対応やスケジュール管理のサポートを受けられることで、学習のペースを一定に保ちやすくなるのも大きな利点です。
予備校・通信講座の主な費用感
社労士試験対策の講座は、通信講座であれば10万円程度からと比較的リーズナブルなものから、通学型で手厚いサポートが付いた数十万円規模のものまで幅が広いのが実情です。費用が高いほど質が良いとは限らず、逆に安価な講座でも合格実績が豊富なケースもあります。
大切なのは、価格だけで比較するのではなく、自分の学習スタイルに必要なサポートが含まれているかどうかを見極めることです。模擬試験の回数、添削指導の有無、質問対応の方法(メール・電話・チャットなど)といった具体的なサービス内容まで確認したうえで、費用対効果を判断しましょう。
大手予備校と専門特化型のスクール、どちらを選ぶべきですか?
大手予備校は情報量やブランド力、実績の豊富さが強みです。一方で社労士試験に特化したスクールは、その分野に絞ったノウハウの蓄積がある場合があります。どちらが良いというより、自分が重視するポイント(知名度・実績・価格・サポートの手厚さなど)に応じて選ぶとよいでしょう。
予備校選びで失敗すると、どのような影響がありますか?
自分の学習スタイルに合わない講座を選んでしまうと、教材を使いこなせなかったり、モチベーションが続かなかったりして、限られた勉強時間を無駄にしてしまう可能性があります。無料の資料請求や説明会、体験講座などを活用し、事前にできるだけ具体的にイメージを掴んでおくことが重要です。
働きながらでも予備校・通信講座は続けられますか?
近年はスマートフォンで受講できる通信講座も増えており、通勤時間などのスキマ時間を活用しながら学習を続けている社会人受講生も多くいます。必要な勉強時間の目安については社労士試験の勉強時間もあわせてご確認ください。
予備校選びと合格後のキャリアのつながり
予備校・通信講座の中には、合格後の就職・転職支援や実務講習の案内、受講生同士のネットワーク作りをサポートしているところもあります。単に試験対策としての側面だけでなく、合格後にどのようなキャリアを歩みたいかを見据えて予備校を選ぶことも、長い目で見ると有意義な選択につながります。
例えば、独立開業を見据えている場合は、実務家講師による開業ノウハウの共有やOB・OGとのつながりが持てる予備校を選ぶと、資格取得後のスタートダッシュがしやすくなるでしょう。逆に、まずは社労士事務所や企業内社労士として経験を積みたい場合は、就職・転職サポートが充実した予備校を選ぶという視点も有効です。社労士の働き方と仕事内容を事前に把握しておくと、自分に合った予備校選びの軸も定めやすくなります。
複数の予備校の資料を比較する際、何を基準にすればよいですか?
カリキュラムの網羅性、講師の実績、サポート体制、費用、合格実績の5つを軸に比較すると整理しやすくなります。特に、自分が不安に感じているポイント(法改正対応、モチベーション維持、質問対応のスピードなど)を明確にし、それを解決してくれる予備校かどうかを重点的に確認することをおすすめします。
よくある質問
独学と予備校、どちらを選ぶべきですか?
学習経験やスケジュール管理能力によって向き不向きがあります。法律の学習に慣れていない、あるいは仕事と両立しながら効率よく合格を目指したいという場合は、予備校や通信講座の活用が有効です。独学のメリット・デメリットは社労士試験の勉強にテキストはいらないは嘘!でも解説しています。
通信講座と通学型講座、どちらがおすすめですか?
どちらが優れているというものではなく、ライフスタイルや学習の進め方によって適性が異なります。自己管理が得意な人は通信講座、強制力のある環境で学びたい人は通学型講座が向いている傾向があります。
予備校選びで失敗しないためのコツはありますか?
1社だけで決めず、複数の予備校・通信講座を比較することが重要です。資料請求や無料体験を活用し、カリキュラムやサポート内容を実際に確認したうえで判断しましょう。
無料の資料請求だけでも予備校選びの参考になりますか?
資料請求は、カリキュラムの全体像や教材のサンプル、費用の詳細を無料で確認できる有効な手段です。複数校の資料を取り寄せて比較することで、自分に合った学校・予備校の傾向が見えてきます。まずは社労士の予備校・通信講座おすすめランキングから気になる講座を絞り込み、資料請求から始めてみるとよいでしょう。
予備校・通信講座は、あくまで合格というゴールに向けた「手段」です。ブランドや知名度だけで選ぶのではなく、自分の生活スタイルや学習の癖に合っているかどうかを最優先に考えることが、結果的に最短距離での合格につながります。
予備校のオープンキャンパスや無料相談は活用すべきですか?
積極的に活用することをおすすめします。実際に講師やスタッフと話すことで、資料だけではわからない指導方針や校風、サポート体制の実態を確認できます。特に長期間受講することになる社労士講座は、講師との相性や学習環境が継続のしやすさに直結するため、事前に体験しておく価値は大きいといえます。
最終的には、価格やブランドイメージだけでなく、「この予備校・通信講座で本当に最後まで学習を続けられそうか」という実感を大切にして選ぶことが、合格への近道になります。焦って1校だけを見て決めるのではなく、時間をかけて比較検討する価値は十分にあります。
予備校選びに時間をかけすぎて学習開始が遅れてしまうのも本末転倒です。ある程度候補を絞り込んだら、早めに決断して学習をスタートし、実際に教材や講義に触れながら合わないと感じた場合は軌道修正する、という柔軟な姿勢も大切にしましょう。
迷ったときは、複数の予備校で提供されている資料請求や説明会を通じて、実際に比較検討してみることをおすすめします。
時間をかけて選んだ予備校・通信講座であれば、学習中に不安になった際も「自分で納得して選んだ講座だ」という安心感が支えになり、最後まで学習を続けやすくなります。
まとめ
社労士試験は合格率が5〜7%台で推移する難関試験であり、独学だけで合格を目指すのは決して簡単ではありません。自分に合った学校・予備校を選ぶことが、限られた勉強時間を最大限に活かし、合格への近道となります。
カリキュラムや講師陣、サポート体制、合格実績などを総合的に比較したうえで、自分に合った1校を選びましょう。社労士の予備校・通信講座おすすめランキングもぜひ参考にしてください。

