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予備試験短答式の足切り点は?合格ライン推移と対策【2026年】

合格ラインの推移を解説

「予備試験の短答式試験には足切りがあるって本当?」
「何点取れば足切りを回避できるのか知りたい」

短答式試験の対策を始めるにあたって、こうした不安を感じる方は少なくありません。

予備試験の短答式試験には、総合点による合格点のほか、科目ごとの最低ラインも設定されています。

この記事では、直近3年分の法務省発表データをもとに、予備試験短答式試験の合格点(足切り)の仕組みと推移、科目別の得点戦略について詳しく解説します。

予備試験短答式試験の配点と足切りの仕組み

予備試験の短答式試験は、法律基本7科目(各30点)と一般教養科目(60点)で構成され、合計270点満点です。

科目配点
憲法30点
行政法30点
民法30点
商法30点
民事訴訟法30点
刑法30点
刑事訴訟法30点
一般教養科目60点
合計270点

短答式試験の「足切り」とは、総合点で合格点に届いていても、特定の科目の得点が著しく低い場合に不合格となる制度を指すことが一般的に知られていますが、予備試験の短答式試験では、実質的には総合点(270点満点)による合格ラインが最大のハードルとなります。

1科目の出来が多少悪くても、他の科目でカバーできれば総合点では合格ラインに届く可能性があるため、「1科目でも極端に低い点数を取らない」という意識で全科目をバランスよく仕上げることが重要です。

短答式試験の合格点(足切りライン)の推移【直近3年】

法務省が発表した直近3年分の短答式試験の結果をまとめると、次のようになります。

年度合格点得点率受験者数合格者数合格率
令和5年168点約62.2%13,372人2,685人約20.1%
令和6年165点約61.1%12,569人2,747人約21.9%
令和7年159点約58.9%12,432人2,744人約22.1%
予備試験短答式試験の合格点(足切りライン)推移を示す棒グラフ
筆者作成(法務省発表データをもとに集計)

直近3年間で見ると、合格点はやや低下傾向(168点→165点→159点)にある一方、合格者数・合格率はほぼ横ばいで推移しています。これは、受験者数自体が緩やかに減少する中で、合格者数を一定水準に保つよう相対的に合格点が調整されている可能性を示唆しています。

得点率にすると、3年間を通じておおむね58%〜62%程度が合格ラインの目安となっています。7割・8割を取らなくても合格圏に入れる試験であることが分かります。

なお、短答式試験の合格点は毎年一定ではなく、その年の受験者層の得点分布によって変動します。年度ごとの数値は法務省の発表資料で必ず確認するようにしましょう。

令和7年の合格者の得点分布

  • 出願者数:15,764人
  • 受験者数:12,432人(受験率78.9%)
  • 合格者数:2,744人
  • 合格点:270点満点中159点以上
  • 合格者の平均点:175.8点

合格者平均点(175.8点)と合格点(159点)の差はおよそ17点です。ボーダーライン付近に多くの受験生が密集していることがうかがえ、1問あたりの取りこぼしが合否に直結しやすい試験であることを示しています。

足切りを回避するための得点戦略

①一般教養科目に依存しすぎない

一般教養科目は60点と配点が大きい一方、出題範囲が広く対策の効率が悪い科目です。合格者の多くは一般教養科目である程度の得点を確保しつつも、法律基本7科目(合計210点)を得点の主軸に据えて学習を進めています。

②民法・刑法など出題数の多い科目を優先する

短答式試験は科目ごとに出題数が異なり、民法や刑法は出題数が多い傾向にあります。出題数の多い科目で得点を積み上げることが、総合点アップの近道です。

③過去問演習で「取れる問題」を確実に取る

短答式試験は知識の正確性を問う問題が中心のため、過去問を繰り返し解き、基本的な条文・判例知識の抜け漏れをなくすことが最も効果的な対策です。合格点が満点の6割前後であることを踏まえれば、難問・奇問に時間をかけるより、頻出分野の取りこぼしをなくす方が得点効率は高くなります。

④模試で「合格点との距離」を定期的に測る

直近3年の合格点が159〜168点の範囲で推移していることを踏まえると、模試で170点前後を安定して取れる状態を一つの目標ラインとして設定すると、本番での変動リスクに備えやすくなります。

短答式試験から最終合格までの「ふるい落とし」の実態

短答式試験は、予備試験全体の中でも最初の関門に過ぎません。令和7年のデータで、出願から最終合格までの各段階の人数の推移を見てみましょう。

段階人数前段階からの通過率
出願者数15,764人–
短答式受験者数12,432人受験率78.9%
短答式合格者数2,744人通過率22.1%
論文式合格者数457人通過率17.5%(採点対象比)
最終合格者数(口述後)452人通過率98.9%

出願者数から見た最終合格率は約2.9%です。短答式試験こそが、最も人数が絞り込まれる最大の関門であることが、この表からも明確に読み取れます。逆に言えば、短答式試験さえ突破すれば、その後の論文式・口述式に進める可能性は着実に高まるということでもあります。

短答式試験対策における科目別の考え方

短答式試験の対策では、科目ごとの出題形式の違いも意識しておくと効率が上がります。

  • 民法:条文数・判例数が多く出題範囲が広いが、出題数も多いため得点源にしやすい
  • 刑法:論点が比較的絞られており、過去問演習の効果が出やすい
  • 商法(会社法):条文の位置関係を問う問題が多く、条文の構造理解が得点に直結する
  • 民事訴訟法・刑事訴訟法:手続の流れを問う問題が中心で、フローチャート的な理解が有効
  • 憲法・行政法:判例の結論だけでなく、判断枠組み(規範)の正確な理解が問われる

短答式試験を突破した後にすべきこと

短答式試験に合格したら、次は論文式試験(合計600点満点)が控えています。論文式試験は短答式では出題されない選択科目・法律実務基礎科目を含むため、短答式試験の結果発表を待たずに、並行して論文対策を進めておくことが重要です。論文式試験の科目別配点については、以下の記事で詳しく解説しています。

よくある質問

Q. 科目ごとに最低点は決められていますか?

予備試験の短答式試験では、科目別の明確な最低点(足切り)は公表されておらず、総合点による合格判定が基本です。ただし、極端に低い科目があると総合点の確保が難しくなるため、実質的には全科目でのバランスが求められます。

Q. 合格点はなぜ毎年変動するのですか?

短答式試験の合格点は、あらかじめ固定された絶対基準ではなく、その年の問題の難易度や受験者全体の得点分布を踏まえて、結果的に決まる仕組みになっています。そのため、年度によって数点単位の変動が生じます。

Q. 一般教養科目は捨ててもよいですか?

出題範囲が広く対策効率が悪いことから、深追いはおすすめできませんが、まったく対策しないと60点分を大きく失うことになります。過去問で頻出パターンを把握し、最低限の得点は確保する方針が現実的です。

合格点を追うだけでは足りない理由

短答式の合格点は年度ごとの難易度や受験者の得点分布で動きます。目標を合格点ぴったりに置くと、苦手科目や本番のミスで一気に不合格圏へ落ちるため、過去問演習では合格点に20〜30点程度の余裕を持たせるのが安全です。得点率だけでなく、科目ごとの失点原因も記録しましょう。

段階目安やること
基礎固め正答率50〜60%条文・判例の根拠を確認し、誤答ノートを作る
合格圏正答率65〜70%年度別過去問を時間内に解き、科目別の弱点を補強
安定圏正答率75%以上本番と同じ順番・時間で解き、見直し時間を確保

直前1か月の勉強スケジュール

  1. 第1週は過去問を1年分解き、科目別の正答率を計測します。
  2. 第2週は正答率が低い分野を短い講義と問題演習で補強します。
  3. 第3週は年度別問題を本番時間で解き、解く順番を固定します。
  4. 第4週は誤答ノートと条文確認に絞り、睡眠と会場までの動線も整えます。

試験日・合格点・受験案内は、年度により変更される可能性があります。最新情報は法務省の司法試験・予備試験ページで確認してください。

短答対策の教材・講座を比較する

講義、問題演習、質問対応の有無を確認して、今の得点帯に合う講座を選べます。

予備試験・司法試験の講座を比較する

まとめ

予備試験短答式試験は270点満点で実施され、直近3年間の合格点は159〜168点(得点率58〜62%程度)で推移しています。

満点を狙う必要はなく、法律基本7科目を得点源としながら、一般教養科目で大きく崩れないバランスの取れた学習が合格への近道です。

最新の合格点は年度ごとに変動するため、法務省の発表を確認しながら、自分の得点力を客観的に把握して対策を進めましょう。

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