社労士試験の勉強時間はどれくらい?
社労士試験の勉強時間は、個人の学習スタイルや経験、知識、目標によって大きく異なります。
社労士の試験の合格基準は選択式・択一式ともに、6~7割の正答率が必要です。いずれも総得点と科目得点に点数が区分されていて、いずれの場合も基準を満たす必要があります。勉強時間の目安としては、労働法から給与計算の際の保険料の計算の実務まで幅広い学習が求められ難易度は高めです。
一般的には、試験までに総勉強時間として約800~1000時間程度を目安にすることが多いです。これには、法令の理解、過去問題の練習、模擬試験の受験などが含まれます。
社労士試験の勉強時間の例
例えば、土日祝日を除く1日3時間の勉強でも、1年で約750時間程度と考えると相当の勉強量といえるでしょう。
通信講座で学んだとしても1年程度の学習時間は必要になってくることを想定すると、双方の意識をもって取り組む必要があるでしょう。加えて労働法関連は毎年法改正がなされるため、覚えたことを丸暗記すれば合格できるというものでもありません。
もちろん、給与計算などの実際の職務についている中で自然と学習できている人でも分野が異なればそれだけ学ぶ必要が出てくるのです。
例えば、就業規則を例にとると、そちらに記載しなければならない要素は多くあります。一般的には採用から始まり入社手続き、転勤から休業・休職・退職するまでの働き方の基本から、働く際のルールや副業の可否など多岐にわたります。給与計算の基本となる勤務(何時から何時までが働く時間化を定めること)や休日や休暇、特別休暇などもこちらの就業規則に定める必要があるためです。
社労士試験の具体的な勉強時間
具体的に社労士試験勉強にあたって、以下のような項目に多くの勉強時間が必要です。
- 基本的な法令知識の習得
- 労働基準法や労働者災害補償保険法(労災保険法)など、主要な法令の理解に時間を割くことが重要です。
- 過去問題の練習
- 過去問題を繰り返し解くことで、試験の傾向や出題範囲を把握し、効率的な学習が可能になります。
- 模擬試験の受験
- 模擬試験を受験し、実際の試験での対応力やタイムマネジメントを練習することが大切です。
- わからない箇所の復習
- 自分が苦手な分野や理解が不十分な箇所を重点的に復習し、知識の定着を図ります。
試験までの期間によっても勉強時間が変わります。例えば、試験まで1年間ある場合、毎日2~3時間程度の学習が必要になることが一般的です。しかし、試験まで半年しかない場合、毎日4~6時間程度の学習が必要になることもあります。
最も重要なのは、自分の学習ペースや目標に合わせた計画を立て、継続的に学習を進めることです。また、受験予備校やオンライン学習プログラムを利用することで、効率的な学習が可能になります。自分に合った学習方法を見つけて、試験に向けた準備を進めましょう。
社労士試験の勉強は実務で活かせる!
社労士になった場合は、企業の就業規則が法律に適合しているか、新しい働き方を模索する中でどのような働き方をすれば残業代の計算や従業員への同意が必要かなど多くの相談が企業から寄せられます。
これらを総合的に対応し助言するためには、ベースの知識となる法令や、関連するツールなどを把握していないとアドバイスもできません。
最低限のレベルを見るのが社労士試験なので、そこからアップデートも常に必要になってきます。
最近では、今まで社労士のメイン業務だった給与計算代行や、保険料の計算代行などはシステムに置き換わりつつあり企業側に求められているものは変わりつつあります(社労士の仕事についての詳細は以下のリンクで解説しています)。
よりリスクマネジメントを行うための対処法だったり、グローバルで展開する場合の各国の従業員の働き方だったりと、非常に複雑で調整が必要なものとなってきています。
社労士試験は、このように実務で必要となるための試験であること、そして、そのために勉強をするのだという自覚をもって勉強に取り組みたいものです。