行政書士試験の記述式は配点が大きく、独学では「自分の答案が本当に合っているのか」を判断しづらい分野です。「添削だけを追加できないか」と考える受験生も多いですが、2026年9月時点で公式サイトを確認すると、学校によって「添削」の中身がかなり異なることが分かりました。
結論:「添削」にはAIによる自動採点と、人による個別添削の2種類がある
記述式の「添削」を謳うサービスには、大きく分けて①AIによる自動採点・添削と、②講師による個別の手書き添削の2種類があります。この2つは提供形態も価格も大きく異なるため、「添削だけ受けたい」と考える場合は、まずどちらのタイプを求めているのかを整理することが大切です。
資格スクエア:AI記述式添削は無料・無制限、有料の単科は演習量の追加
資格スクエア公式サイト(shikaku-square.com、2026年9月確認)によると、記述式答案を採点する「AI記述式添削」は全受講生に無料で提供され、使用回数の制限もありません。一方、「記述式解きまくりパック」(単科、20,900円)は、AI添削とは別に、記述式問題の演習量そのものを増やすための教材・講座です。「添削だけ追加したい」というより、「AIによる自動添削を使って自己学習の演習量を増やしたい」場合に向いているサービスといえます。
伊藤塾:個別添削は上位コースに内包、単科講座は添削なしの過去問講義
伊藤塾公式サイト(itojuku.co.jp、2026年9月確認)の「記述式ブレイクスルーコース」には、コースの提供内容として「添削」「成績表(総合・個人)」「質問制度」「カウンセリング制度」が明記されています。一方、単科講座の「記述式過去問マスター」(一般受講料32,800円)は、過去問を使った思考プロセスの講義が中心で、提供サービスの記載に「添削」は含まれていませんでした。つまり伊藤塾の場合、個別添削を受けたい場合は上位コースへの申込みが前提で、単科講座だけでは添削を受けられません。
| 学校・講座 | 添削の種類 | 単独購入の可否 | 価格帯の目安 |
|---|---|---|---|
| 資格スクエア:AI記述式添削 | AIによる自動採点・添削 | 受講生全員に無料付帯(無制限) | 追加費用なし |
| 資格スクエア:記述式解きまくりパック | 添削ではなく演習教材(単科) | 単科として購入可能 | 20,900円 |
| 伊藤塾:記述式ブレイクスルーコース | 講師による個別添削を含む | コース単位での申込みが前提 | 168,000円前後(公式サイトで要確認) |
| 伊藤塾:記述式過去問マスター | 添削なし(過去問講義のみ) | 単科として購入可能 | 32,800円 |
※価格・提供内容は変更される可能性があります。申込み前に必ず公式サイトで最新情報をご確認ください。
自己採点の限界と、添削サービスの使い分け
記述式は模範解答と部分的に一致していても、キーワードの表現や法的な言い回しのズレによって減点される場合があります。自己採点だけでは「なぜ点数が伸びないのか」を客観的に把握しにくいため、AI添削・個別添削のいずれかを学習に組み込むことをおすすめします。
- 演習量を増やしつつ、手軽に採点結果を確認したい → AI添削(無料・無制限で使えるサービスがある学校を検討)
- 表現の細かなニュアンスや法的な言い回しまで、人の目でフィードバックしてほしい → 個別添削を含む上位コース
- まずは過去問の「相場感」(合格者がどこまで書けているか)を知りたい → 添削なしの過去問講義でも一定の効果が期待できる
追加受講の必要性を判断する基準
独学で記述式対策をしている場合、次のような状態であれば添削サービスの追加受講を検討する価値があります。
| 状態 | おすすめの対応 |
|---|---|
| 模範解答と見比べても、自分の答案の何が悪いのか分からない | 個別添削またはAI添削で第三者の視点を入れる |
| 知識はあるが、時間内に文章としてまとめる練習が足りない | 添削なしの演習量重視の単科講座でも対応可能な場合がある |
| 法令・基礎知識の理解自体に不安がある | 記述式対策より先に基礎講義の見直しを優先 |
よくある質問
Q. AI添削だけで記述式対策として十分ですか?
AI添削は自動採点のため、気軽に何度も使える利点がありますが、法的な言い回しの機微や、あと一歩で加点されるポイントの細かな指摘については、人による添削の方が丁寧な場合があります。演習量を増やす目的ではAI添削、細かな答案の質を高めたい場合は個別添削の利用も検討するとよいでしょう。
Q. 添削だけを単独で申し込める講座はありますか?
2026年9月時点で確認した範囲では、講師による個別添削は上位コース(伊藤塾の記述式ブレイクスルーコースなど)に含まれる形で提供されており、添削機能だけを単独で切り出して購入できる商品は確認できませんでした。一方、AIによる添削は無料で全受講生に提供している学校(資格スクエアなど)があります。
Q. 記述式の演習量を増やしたいだけの場合はどうすればよいですか?
添削(採点コメント)ではなく、演習問題の量を増やしたいだけであれば、資格スクエアの記述式解きまくりパックや伊藤塾の記述式過去問マスターのような単科講座が候補になります。これらは添削の有無が異なるため、自分が「量」を求めているのか「個別のフィードバック」を求めているのかを整理してから選んでください。
AI添削と個別添削を使い分ける学習フロー
添削サービスは、申し込むだけで答案が改善するものではありません。提出前後の作業を固定すると、AIと講師のどちらを選んでも効果を確認しやすくなります。
| 段階 | やること | 残す記録 |
|---|---|---|
| 提出前 | 本試験と同じ時間で答案を書く | 構成時間、文字数、迷った論点 |
| 結果確認 | 点数だけでなく、抜けた要件・表現を確認 | 失点理由を知識・構成・表現に分類 |
| 解き直し | 解説を閉じて、もう一度答案を作る | 改善前後の答案と所要時間 |
| 次の演習 | 改善策を一つだけ意識して別問題へ進む | 同じ失点が減ったか |
添削講座の料金以外に確認すること
「添削あり」と書かれていても、対象科目、提出回数、返却期間、AIか人かで内容は異なります。申込み前に次の条件を公式ページで確認してください。
- 記述式の答案を何回提出できるか、再提出できるか。
- AI採点か講師添削か、講評や質問対応が含まれるか。
- 提出から返却までの目安日数と、締切後の受付可否。
- 講義・模試・教材・質問サポートが料金に含まれるか。
- 割引、教育訓練給付、追加添削の条件を含めた総額。
試験制度や採点基準、受験案内は年度によって更新される可能性があります。最新情報は行政書士試験研究センター公式サイトと各予備校の案内を確認してください。
記述式の答案を改善するセルフチェック
添削結果を待つ間にも、次の観点で答案を見直せます。特に「問いに答えているか」「要件と効果が混ざっていないか」を確認すると、コメントの内容を次の答案へ反映しやすくなります。
- 問題文の指示語と問われている人物・手続を答案に反映しているか。
- 条文・判例の要件を、問題文の事実に対応させて書いているか。
- 結論を先に示し、理由を短く説明できているか。
- 指定文字数内で、不要な一般論を削れているか。
まとめ
行政書士の記述式で「添削だけ」を追加したい場合、まずは自分が求めているのがAIによる自動添削なのか、講師による個別添削なのかを整理することが重要です。2026年9月時点では、資格スクエアが無料のAI添削を提供している一方、講師による個別添削は伊藤塾の上位コースのように、フルコースに内包される形が中心でした。単科講座を選ぶ場合は、その講座に「添削」が含まれているかどうかを提供サービスの一覧で必ず確認してください。
行政書士の予備校・通信講座全体を比較したい方は、行政書士の予備校・通信講座比較記事もあわせてご覧ください。

