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登記所のオンライン指定
以前は司法書士の不動産登記の実務では登記所に行く必然性がありました。したがって、司法書士事務所は法務局の近くにあることがほとんどでした。しかし、登記所のオンライン指定により司法書士の自宅からでも全国の登記所の登記情報が調査可能となっています。
- 「オンライン指定」は、特定の不動産に関する登記手続きを、指定された地方法務局以外の場所からもオンラインで申請できるというものです。
- これにより、例えば東京都内の不動産に関する登記を、大阪の地方法務局からも申請できるようになるなど、物理的な制約を大きく緩和することができます。
背景
- 日本の不動産取引や権利関係の明確化を効率的に行うため、登記手続きを電子化して迅速かつ正確に行う取り組みが進められてきました。
- その一環として、登記申請書や関連書類を電子的に提出できるようにすることで、物理的な場所にとらわれずに手続きができるようになったのです。
メリット
- 地方に事務所を構える司法書士や弁護士も、都市部の不動産に関する登記手続きを効率よく行うことができる。
- 登記の申請や書類の提出が電子化されることで、物的な移動や郵送の手間が省かれ、手続きが迅速化します。
手続きの流れ
- 電子署名を使用して、必要な書類を電子的に作成・提出します。
- 申請を受けた地方法務局は、内容を確認して登記簿の変更や新規登記を行います。
- 手続きが完了したら、電子的に通知が行われ、必要に応じて電子的に登記簿謄本などを取得することができます。
司法書士の開業場所
近年の司法書士事務所は必ずしも法務局の近くでなくてもよくなり、街中で開業する司法書士も増えてきました。
登記申請業務を行う上で、一度も登記所に行かないということが可能だからこそ、法務局の近くで開業というメリットが薄れたのです。