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事業税とは?税理士試験の攻略法・学習時間の目安【2026年最新】

税理士 事業税
選択科目(住民税とどちらか一方のみ)

事業税

法人・個人の事業活動に課される地方税。法人税法と考え方が共通する部分が多く、法人税法とあわせて学習する受験生が多い科目です。

区分選択科目
出題形式理論・計算
令和7年度合格率12.3%(前年▲1.4pt)
標準学習時間目安約200時間

事業税は、法人や個人が営む事業活動に対して課される地方税です。特に法人事業税は、法人税法と課税所得の考え方が共通する部分が多いため、法人税法をすでに学習した方、あるいは法人税法と同時に学習を進める方に選ばれやすい科目です。

税理士試験においては、住民税と事業税はどちらか一方しか選択できません。学習ボリュームの目安は住民税と同じく約200時間で、法人税法・所得税法と並行して学習する「サブ科目」として選ばれるケースが多く見られます。

特に、平成16年4月開始事業年度から大企業に導入された「外形標準課税」(所得だけでなく、資本金や付加価値額にも課税する制度)は、事業税の学習における重要トピックであり、本試験でも毎年のように出題される頻出論点です。

目次

事業税の試験範囲

事業税の試験範囲

事業税の試験で問われる主な内容は、次のとおりです。

事業税の課税対象

法人・個人が営む事業活動に対して課される地方税。法人税法と共通する考え方が多い。

外形標準課税

大企業を対象に、所得だけでなく資本金や付加価値額にも課税する制度。毎年のように出題される重要論点。

個人事業税との違い

個人が営む事業に対して課される個人事業税の対象業種と税率のしくみ。

住民税との選択

住民税とはどちらか一方しか選べないという税理士試験特有のルール。

⚠️

住民税と事業税は、どちらか一方しか選択できません。法人税法を選択している方は、考え方が共通する事業税のほうが学習の相乗効果を得やすい傾向があります。

事業税の合格率推移

事業税の合格率推移

税理士試験は相対評価のため、年度によって合格率が変動します。事業税と、選択が排他的な関係にある住民税の直近2年の推移は次のとおりです。

科目令和6年度令和7年度増減
事業税13.7%12.3%▲1.4pt
住民税18.2%17.8%▲0.4pt

事業税は住民税と比べて合格率がやや低めで推移する傾向があります。理論配点が高い科目であるため、計算対策に偏った学習をしている受験生が失点しやすいことが一因と考えられます。

事業税の出題傾向と近年の本試験の特徴

事業税の出題傾向と近年の本試験の特徴

事業税の試験は理論と計算に分かれて出題されますが、従来から理論の配点が計算より多い構成になっています。そのため、理論集の暗記・理解の精度をどこまで高められるかが合格の最大のポイントです。理論は事業税の規定や具体的な事例問題が出題され、理論集を中心とした学習に加えて応用理論の対策も必要ですが、あくまで基本論点の暗記・理解が前提であり、基本論点の正確さが合否を決める要素になります。

計算は法人事業税についての出題が中心で、なかでも大企業向けの外形標準課税は毎年のように問われる頻出論点です。法人税法と課税所得の考え方が共通する部分が多いため、法人税法の学習経験がある方は計算の理解がスムーズに進みやすい傾向がありますが、計算対策に偏らず理論の暗記・理解に十分な時間を配分することが合格のポイントです。

事業税の学習時間とスケジュールの目安

事業税の学習時間とスケジュールの目安

事業税の標準学習時間は約200時間が目安とされ、法人税法などの主要科目と比べてコンパクトです。大まかな学習の流れは次のとおりです。

1

基礎期
(1ヶ月)

事業税の課税対象・基本的な計算構造をインプット
2

応用期
(1〜2ヶ月)

外形標準課税など頻出論点の理論暗記と計算演習を強化
3

直前期
(1ヶ月)

予備校の直前対策講座で理論の最終暗記と計算演習の総仕上げ
4

本試験

理論配点の高さを意識し、理論から確実に得点

事業税を選ぶメリット・向いている人

事業税を選ぶメリット・向いている人

法人税法とのシナジーが大きい

課税所得の考え方が法人税法と共通するため、法人税法の学習経験を活かして効率よく学習を進められます。

標準学習時間が比較的短い

約200時間と、法人税法・所得税法(各約600時間)と比べてコンパクトに仕上げやすい科目です。

法人顧客の税務顧問業務に活きる

法人事業税は法人税と同時に申告する場面が多く、法人顧客中心の事務所で実務上の出番があります。

こんな人におすすめ

「法人税法とあわせてサブ科目を積み上げたい」「理論暗記に自信がある」という方におすすめです。

事業税の学習でつまずきやすいポイント

事業税の学習でつまずきやすいポイント

事業税は法人税法とのシナジーが大きい反面、次の点でつまずく受験生が見られます。

①理論配点の高さを軽視してしまう。事業税は計算より理論の配点が高い構成になっているにもかかわらず、法人税法との類似性から計算対策に時間を割きすぎてしまう受験生が少なくありません。理論集の暗記・理解に十分な時間を確保することが合格の前提条件です。

②外形標準課税の計算プロセスの複雑さ。所得だけでなく資本金や付加価値額にも課税する外形標準課税は、通常の所得課税とは異なる計算プロセスを踏むため、混同すると計算全体を誤ってしまいます。毎年のように出題される頻出論点のため、重点的に演習しておく必要があります。

③法人税法の知識への過信。法人税法と共通する部分が多い分、「法人税法ができれば事業税も自然にできる」と考えて独自の論点の学習が疎かになるケースがあります。事業税特有の論点(外形標準課税、個人事業税との違いなど)は個別にしっかり対策しましょう。

事業税の攻略法

事業税の攻略法

理論対策(配点は理論優位、暗記精度がカギ)

事業税の試験は、理論と計算に分かれて出題されますが、従来から理論の配点が計算より多い構成になっています。そのため、理論集の暗記・理解の精度をどこまで高められるかが合格の最大のポイントです。理論は事業税の規定や具体的な事例問題が出題され、理論集を中心とした学習に加えて応用理論の対策も必要ですが、あくまで基本論点の暗記・理解が前提であり、基本論点の正確さが合否を決める要素になります。

計算対策(外形標準課税が頻出)

計算は法人事業税についての出題が中心で、なかでも大企業向けの外形標準課税は毎年のように問われる頻出論点です。計算パターンの暗記など基本論点を徹底的に押さえたうえで、演習・答練を通じて答案作成力を身につけましょう。法人税法と課税所得の考え方が共通する部分が多いため、法人税法の学習経験がある方は、計算の理解がスムーズに進みやすい傾向があります。

答練・演習の活用法

理論配点が高い科目だからこそ、答練では理論の解答構成力も重点的に鍛えましょう。計算演習は外形標準課税を中心に反復し、法人税法の知識と混同しやすいポイントを整理しておくことが得点力向上につながります。

事業税はボリュームが比較的少なく、法人税法とのシナジーも見込める科目ですが、令和7年度の合格率は12.3%と決して高くありません。理論配点が高い科目である点を踏まえ、計算対策に偏らず、理論の暗記・理解に十分な時間を配分することが合格のポイントです。

事業税の知識を実務でどう活かすか

事業税の知識を実務でどう活かすか

事業税は法人・個人事業主の税務顧問業務において、法人税・所得税とあわせて扱う機会の多い知識です。

📑法人事業税の申告書作成
法人税申告とあわせて事業税の申告書を作成する場面は、法人顧客の税務顧問業務で日常的に発生します。
🏗️外形標準課税の適用判定
大企業の顧客に対して、外形標準課税の適用有無や税負担への影響を助言する場面で専門知識が活きます。
🧑‍💼個人事業税の申告サポート
個人事業主の確定申告にあわせて、個人事業税の対象業種か否かの判定・申告支援を行います。
🔗法人税・住民税との一体的な税務助言
法人税・事業税・住民税をあわせて総合的な税負担を試算し、経営者への提案に活かします。

事業税の知識は単独で使うというより、法人税法の知識と組み合わせて実務で活用する場面が多い科目です。両科目を並行して学ぶことで、実務での即戦力度がさらに高まります。

事業税と住民税、どちらを選ぶべき?

事業税と住民税、どちらを選ぶべき?

事業税と住民税は、税理士試験の制度上どちらか一方しか選択できない関係にあります。以下の比較を参考に、自分に合う科目を検討してみてください。

比較項目事業税住民税
標準学習時間目安約200時間約200時間
令和7年度合格率12.3%17.8%
配点バランス理論優位理論・計算バランス型
相性の良い既習科目法人税法所得税法
向いている人法人税法を学習中・既習の人所得税法を学習中・既習の人

どちらもボリュームは同程度ですが、法人税法を学んでいる方は事業税、所得税法を学んでいる方は住民税を選ぶことで、既習知識とのシナジーを活かしやすくなります。合格率は住民税の方が高めで推移していますが、自分の学習状況に合わせて選ぶのがおすすめです。

直前期の対策講座

直前期の対策講座

各予備校の直前対策講座は、本試験までの限られた時間で得点力を最大化するための総仕上げ講座です。詳しい内容は以下のページでまとめています。

事業税に関するよくある質問

事業税に関するよくある質問
事業税は法人税法を学んでいれば有利ですか?

課税所得の考え方が共通する部分が多いため、計算面では有利に働きます。ただし理論配点が高い科目のため、法人税法の知識だけに頼らず、事業税特有の理論をしっかり暗記する必要があります。

事業税と住民税はどちらが簡単ですか?

令和7年度は事業税12.3%、住民税17.8%と、住民税の方がやや高めの合格率で推移しています。ただし既習科目とのシナジー(法人税法なら事業税、所得税法なら住民税)も考慮して選ぶのがおすすめです。

外形標準課税とは何ですか?

大企業を対象に、所得だけでなく資本金や付加価値額にも課税する制度です。事業税の本試験で毎年のように出題される最重要論点の一つです。

事業税の知識は実務でどのくらい必要ですか?

法人税申告とあわせて事業税の申告書を作成する場面が多く、法人顧客中心の事務所では日常的に必要となる知識です。

本試験で得点力を上げるための当日のポイント

本試験で得点力を上げるための当日のポイント

事業税は理論配点が高い科目のため、理論での得点確保が合否を分けます。当日に意識したいポイントを3つ紹介します。

①理論から着手する

配点の高い理論を優先して解答し、確実に得点を積み上げてから計算に取り組む戦略が有効です。

②外形標準課税は落ち着いて処理

通常の所得課税と計算プロセスが異なるため、焦らず一つずつ手順を確認しながら計算しましょう。

③法人税法との違いを意識

法人税法と似た論点ほど、事業税特有のルールとの違いを混同しないよう注意して解答しましょう。

他の科目もチェック

税理士試験は科目合格制です。他の科目の学習内容・攻略法もあわせてご確認ください。

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